明日死ぬ僕と100年後の君


今度はわたしがため息をつく番だった。

どうしたもんかなあ、と心の中で呟く。


大人はどうしてみんな、進学をすすめてくるんだろう。

高卒で働くって、そんなにマイナスにとられることなんだろうか。

それに「とりあえず」って、そんな気持ちで行っていい所なんだろうか、大学は。


「4年で学びたいことが見つかる保証なんて、ないじゃないですか」

「そりゃ絶対見つかるとは言わないけどな。……家の経済状況を気にしてるのか? それなら奨学金制度もあるし、いまは返済義務がないものもあるんだぞ」


さっきよりも落ち着いたトーンで、先生は諭すように言った。

うちがシングルマザーで、曾祖母と祖母も同居していることを知っているからだ。


確かにうちは裕福とは言えないけれど、進学の道が考えられないほど困窮しているわけでもない。

看護師をしているお母さんの稼ぎはそれなりにあるらしく、進学についてお金の部分は心配するなと言われている。


お母さんもわたしには進学してほしいと思っているんだろう。

いまの時代は男女関係なく、大学くらいは出ておかないとと、普段からよく口にしている人だ。