明日死ぬ僕と100年後の君


「大崎さん。本当に大丈夫? やっぱり僕が上やるよ」

「いいって。わたしのことは気にしないで」



さすがボランティア部の聖人。嫌いな相手でも一応心配はしてくれるらしい。

まあ、ただのポーズかもしれないけど。


わたしのことが嫌いなら、わたしがどうなろうと別に構わないんじゃないのかな。

本当は気なんて遣いたくもないのかもしれない。


そういう本音をすっかり覆い隠して笑っているんだと思うと、モヤモヤが膨らんで腹が立ってくる。


人間なんてみんな自分勝手な生き物なんだから、本音を隠したって仕方ないのに。



「……ねぇ。有馬ってさ、なんでボランティアやってるの?」

「え?」



琥珀色の瞳を丸くしてこっちを見上げた有馬は、意外なことを聞かれたという感じの顔をしている。

まあ、こんな質問いままでされたことがないんだろう。


みんな『有馬がボランティアをしているのは聖人だからだ』というわけわからない方程式を信じていそうだから。