明日死ぬ僕と100年後の君


「提出期限を過ぎてもなかなか持ってこなかった上に、持ってきたと思ったら白紙。出すならちゃんと書いてこいとつき返して1週間。ようやく書いて来たかと安心しかけたら」

「ちゃんと書いたと思うんですけど……」

「お前なあ。こういうのはちゃんと書いた、とは言わないんだよ」


飯塚先生はわたしの進路希望調査票をつかみ、顔の前に見せつけるように突き出してきた。

そこに書かれているのは『就職』という漢字二文字。

簡潔で、とてもわかりやすい。


「もしかして……就職って、進路のうちに入らないんですか?」


そんなバカなと思いながらも、おそるおそる聞いてみる。

深く長いため息をつきながら、先生はプリントを下ろしうなだれた。


薄い頭頂部を差し出されるような形になり、わたしはそっと目を反らして広い職員室を眺める。

広い窓からは充分な光が入っているのに、どうしてか暗く寂しい雰囲気がする空間だ。

あまりに静かだからだろうか。


授業の合間の休憩時間で、教師の姿はたくさん見られるのに誰も口を開いていない。