明日死ぬ僕と100年後の君


おそらく英語で文字が書かれているんだろうけど、随分と形が崩されていてなんと書いてあるのかまったく読めない。

ちょっと自意識の高まった中学生が、自分のサインの練習でもしたのかな? という風な、むず痒い気持ちになる落書きだ。


よく見れば、この店の他にもいくつかシャッターの下りている店がある。

どこのシャッターも似たような悲惨な有様だ。

潰れた店の閉め切られたシャッターはすべて、落書き犯にスケッチブック扱いされてしまっているらしい。


このあちこちに点在する汚い落書きが、余計に商店街の寂れた雰囲気を助長させている。

確かにこれは消した方がいいと思うけど、どうして店の人が自分できれいにしようとしないんだろう。

もう店主がいないなら、商店街の人たちでやればいいのに。


納得がいかないのは、ただわたしが面倒くさいからというだけではない気がした。

ボランティア部のメンバーは、依頼相手にそういう感情がわいたりしないんだろうか。



「このスプレーを吹きかけて、少し時間を置いてふき取るんだよ」