明日死ぬ僕と100年後の君


持ち帰った記憶はないけれど、ポイ捨てするほど性根は腐っていない。……はず。

眉間にしわを作りながら辺りを見回せば、十数メートル先の金物店の脇に、ちょこんとちいさなゴミ箱が設置されているのを見つけた。

錆びた金属製のゴミ箱はクリーム色で縦長の、まったく存在を主張しないものだった。


驚きよりもあきれが勝る。まさか、あれがこの商店街のゴミ箱なんだろうか。

あれ以外、他にはないんだろうか。


あれひとつじゃ客がゴミ箱の存在に気付かないのもうなずける。

それでポイ捨てするのもどうかと思うけど。


しかもどうして食べ物屋やベンチのそばにゴミ箱を置かないんだろう。やる気がないのか。

ここの商店街の人たち自体にやる気がないのに、元々やる気ゼロでイヤイヤやらされてるわたしが、どうやってやる気を出せるっていうんだろう。


仕方なくゴミ箱の元まで歩いて行って、そこに集めたゴミを捨てた。

ゴミ箱自体がゴミのようにベタベタとしたもので汚れていて、さらにげんなりする。



「あー……帰りたい」