元々なかったやる気が、さらにしおしおと萎んでいく。
だめだ。もうすでに帰りたい。
こんなバケツはいますぐ放り出して、ジャージを脱ぎ捨てて帰ってしまいたい。
「面倒くさい……。しかもこの超絶ダサいジャージでって」
「ジャージが嫌なの? でも掃除に格好つけても仕方ないんじゃ?」
「掃除関係なく、ダサいジャージでその辺歩かなきゃいけないっていうだけで拷問だよ」
校内だったらまだ良かったのに。
うちの学校の指定ジャージは、この辺の学生の間でダサいと有名な非常に古臭いジャージだ。
70年前の創立時から、一度も変わっていないらしい。
このジャージで外をうろついていたら、他校の生徒に笑われることは必至だ。
それなのに「そんなにダサいかなあ」なんてジャージの裾をつまみながら呟く有馬に、この人本気で言ってるんだろうかと疑いたくなる。
誰がどう見てもダサい。その事実は覆らない。
「そんなことないですよ! 昔っぽい感じが、逆にかわいいと思います!」


