明日死ぬ僕と100年後の君





前日に降った雨が、庭に生い茂る青葉に残り、輝きを放っている。

去年は誰にも手入れされず、雑草の天国でジャングルのようになっていた小さな庭。


いまはおばあちゃんとわたしで定期的に手入れをしているので、物干しざおに洗濯物を干しに行くのも楽になった。

最近は花壇を増やすことも計画している。



「ボロくてびっくりした?」


脚立を運びながら、物珍しそうに辺りを見回す客に、意地悪く尋ねる。


「まさか。趣がある、いいお家だね」

「いいよ、そんな。気をつかってくれなくて」

「本当だって。縁側がある家って、憧れるよ。天気の良い日にここでお茶を飲んで、うたた寝なんて出来たら最高だね」

「なにそれ。有馬ってたまに、ジジくさいこと言うよね」



そうかな、と少し恥ずかし気に言いながら、有馬が脚立を広げる。

ぐらつかないか確認し、目の前の木を仰ぎ見た。


そこにはたわわに実った青梅が、葉の間からいくつも顔をのぞかせている。



「立派な梅の木だね」