それは一緒に聞いていた久保さんも同じだったようで、ぽかんと口を開けて有馬とわたしを交互に見てくる。 ゆでたまごひとつくらい、すんなり入ってしまいそうな開き具合だ。 「……えっ」 きれいに磨かれた爪が、わたしを向き、有馬を向く。 「ええっ!?」 久保さんが悲鳴にも似た声をあげる。 しれっとした顔の部長を睨みつけ、わたしは小さく頭を抱えた。