明日死ぬ僕と100年後の君


ガラス戸の向こう、雑草の生い茂る小さな庭の物干しに、洗濯物がかけっぱなしになっているのが見えた。

そろそろ草むしりでもしないとジャングルのように草木が伸びて、そのうちあの物干しざおまでたどり着くことすら出来なくなるかもしれない



「だからご飯は食べたって言ってるでしょうが! 何回言わせりゃ気がすむの!」


聞き慣れた怒鳴り声が響いてきて、びくりと肩が跳ねた。ああ、またやっている。


毎日毎日、よくあんなに大声で怒鳴りつけることができるなと思う。

こっちは聞いているだけで疲れるしうんざりしているのに、怒鳴っている本人は何も感じないんだろうか。



「おばあちゃーん」


襖の開けっ放しになっている部屋をのぞきこむと、そこに探し人がいた。

白いパイプベッドの横で、腰をかがめていたおばあちゃんが顔だけこっちを振り返る。



「ああ、お帰りいくる。頼んだの買ってきてくれたかい?」

「え? あ……ごめん、忘れた」