「それに、寂しくないよ。有馬と一緒に、わたしも生きる。罪悪感も不安も全部、わたしが一緒に背負うから。それでね、死ぬ時も一緒。わたしが死ぬ時が、有馬が死ぬ時。一緒に死ねるなんて、最高じゃない?」
ああ、でも。最高だと思うのはわたしの方だけか。
わたしが有馬を好きだから、そう思えるのか。
でもそれなら、一緒に死ぬのも悪くないと思えるくらいには、好きになってもらえる努力をしよう。
「大嫌い」から始まった関係だけど、あと五十年もあれば親友くらいにはなれるかもしれない。
「だから、ねぇ。有馬。死なないで。まだ死んじゃだめ。わたしと一緒じゃなきゃ許さない。絶対絶対許さない。わたしと生きて。いまみたいに死にたくなっても、わたしのために生きて。わたしを置いていかないで」
こんなに願っているのに、有馬の瞳から光が消えていくのがわかる。
焦りばかりがふくらみ、胸を圧迫する。
うまく息ができない。
でもきっと、有馬の方がずっとずっと苦しい。苦しいはずだ。
楽にしてあげたいと思う。
でも、それを許すことはできない。


