面と向かって言われるって、こんなにもストレートに刺さるのか。
関係ない、なんて通り過ぎるわけにはいかないくらい、世界から相手を消し去ることができないくらい、頭の中をぐしゃぐしゃにされるのか。
嫌われていそうだなと察するのでもなく、影でこそこそ言われてるのをまた聞きするのでもなく。
ああも正面切って言われたら、わたしだけじゃなく、きっと誰でもこんな気持ちになるんだろう。
聖人なんてあだ名で呼ばれるような人が、あんなことを言うなんて思ってもみなかった。
そしてそんな人に、あんなことを言われた自分が、ひどく欠陥があるように思えて仕方なくなる。
「わたしも嫌いだって、言ってやればよかった……」
ひんやりとした静かな廊下に、大きなため息を落とす。
1ヶ月は30日。30日は720時間。
ボランティア部に割く時間は、その内どれくらいになるだろう。
自分のことを嫌っている人間と、これから毎日のように顔を合わせなきゃならないなんて。
確かにどんなことよりも、ひどいペナルティーだと思った。
「長いなあ……めんどくさ」
小さな呟きがコロンと廊下に転がる。
それをけり飛ばすようにして、ボランティア部の前を後にした。


