明日死ぬ僕と100年後の君


わたしにはただ、祈ることしかできない。


どうかあの人を助けて。あの人を、有馬を助けてあげて。

わたしにはできないから。

何もできないから。だから、どうか。


そうやって、わたしはお母さんやお医者さんや、目には見えない何か大きな力に向かって祈りをささげるしかない。

でもお母さんは、直接助けることができるかもしれないのだ。



「確かにお母さんは自分勝手なとこあるよ。でもそれはおばあちゃんだって一緒でしょ? 家族のためだって言いながら介護して、文句ばっかり言って。自分が大変だからって、お母さんを責めて。自分で勝手に選んだ道なのに。お母さんはずっと、おばあちゃんの負担を減らそうって言ってたよ」

「じゃあなんだい。あんたもお母さんと同じ意見なのかい。負担を減らすって、結局自分がその分負う気なんてなかっただろ。二言目には施設施設って。あんたもばーさんをさっさと施設に入れちまえって思ってんのかい。この間あれだけ施設の文句を言っていたくせに」

「そんなこと言ってない! わたしだってひいばあにつらい目には遭ってほしくないよ! でもこの家にいたら、同じじゃん! 施設でひどい目に遭うか、家でひどい目に遭うかの差だけだよ!」