明日死ぬ僕と100年後の君


「大崎さんは、僕にしてほしいことがある? 僕が君にできることはある? 僕に頼みたいことはある?」


ないだろう?

わかりきっている、といった風の有馬に、心の中でそんなことはないと返す。


実はけっこう、あるかもしれない。

でもそれを口にするのははばかられた。


だって言えないだろう、普通。

もっと優しくしてほしいとか、頭を撫でてほしいとか、笑ってほしいとか。


誰よりも、部活の後輩よりも特別にしてほしい、とか。


そんなことを面と向かって言えるほど、わたしは素直じゃないし、恋に慣れてもいなかった。



「だから、命をもらってほしいって言ってるのに」

「それは却下だって言ってるだろ」

「もらってくれれば、誰よりも、心から感謝するのに……」



もしそれが叶ったら、その時は確実に、わたしは有馬の特別になれる。

そんな浅ましい下心さえ芽生えてしまい、どうしたらいいのかわからなくなる。


頭と心がこんがらがっていた。

自分がつらいから死にたいのか、有馬の役に立ちたいのか、恋心が暴走しているだけなのか。


自分で自分がわからない。