明日死ぬ僕と100年後の君


彼はたぶん、有馬のことを見守るために入部したんだろう。

彼もまた、善人というわけじゃない。

ただ、友人のことを心配しているだけの、普通の人だ。



「わたしは……」


その隣りで、久保さんは迷うように視線を下げる。

何かに怯えるようにも見えて、もしかしたらまた、わたしに責められていると感じたのかもしれないと気づいた。


そんなつもりじゃないと言おうとした時、彼女はぐっと両手を握りしめて勢いよく顔を上げた。



「すみません! わたし、自分の為にやっています!」

「……え?」

「どうしても内申を上げたくて! ボランティアに参加するとかなり有利になるので、それならボランティア部に入れば確実だと思って入部しました!」


ヤケ気味にそう言った彼女の理由は、言い訳というよりも宣言に聴こえた。

わたしはこういう人間なんだと、覚悟を決めて叫んでいる。



「こ、こんな理由で、すみません……」


堂々としていたかと思えば、もう背中を丸めて縮こまる。

そんな後輩に有馬はまた、優しく頭を撫でていた。