「別に……たいしたことじゃないよ。出さなきゃいけないプリントを、ずっと出してなかっただけ」
「えっ。それだけ?」
驚いたような聖人の反応に、大きくうなずく。
やっぱり「それだけ?」と、わたしじゃなくても思うんだ。
「そうだよ、それだけ。なのになんでこんなことになるかなぁ……」
確かに担任の飯塚先生には、何度も提出するように言われていた。
それをのらりくらり躱していたのはわたしだ。
けれどこのペナルティーはさすがに厳し過ぎやしないだろうか。
未提出のプリントがあることは、そこまで厳しく罰せられなければいけないことだろうか。
「ふぅん。……まあ、期間が伸びないように、とりあえず真面目に参加した方がいいんじゃないかな」
そう言って、聖人がプリントを1枚、差し出してくる。
「やってみると案外楽しいかもよ?」
いやいや、そんなわけないじゃん。
内心そう思いながら白い紙を受け取ると、そこには【入部届】と印字されていて、隣に(仮)と手書きで付け足されていた。


