明日死ぬ僕と100年後の君


琥珀色をした涼やかな目は、行き交う車を睨むように見据える。

孤独な横顔だった。

あれだけ人に尊敬され、誰もが有馬を褒めたたえているのに、有馬自身は誰にも心を開いていないのかもしれない。

彼を称える声さえも、拒絶しているような気がした。


どうしてわたしは、こんなにも有馬のことが気になるんだろう。

嫌いなら、合わないと思うなら、極力関わらずにやり過ごす手はいくらでもあるのに。


実際いままではそうやって、人間関係の摩擦を限りなく減らして生きてきた。

面倒だから。いちいち他人に振り回されるのは。

仲良くなったところで、行き着く場所はみんな同じなのだから。


それなのに、有馬だけは見過ごすことがどうしてもできない。

有馬が言っていたのと同じだ。


わたしたちはお互いに、見て見ぬふりができない何かを持ち合わせている。



「さっき……見てたね」


視線は戻さないまま、有馬が静かにそう聞いてきた。