せっかく反省して抑え込んだ苛立ちが、再びグツグツと沸騰するみたいに熱を上げてきた。
もう抑えられない。
胸のあたりで燻る熱を、言葉にして吐き出す以外、この苛立ちを止める方法はない気がした。
「言えばいいじゃん。自分の為だって。奉仕の精神なんかじゃなく、自分の為だけにやってるってさ」
「……面白いこと言うね。仮にそうだとして、そんなこと言うのはそれこそ無意味なんじゃない? ただ人に嫌われて軽蔑されて終わりじゃないか」
「なんで? みんな同じなのに?」
「同じって……何が?」
いぶかし気に眉を寄せる有馬を見て、知らないんだなと思った。
わたしたちが、どれだけ業の深い生き物か。
「同じじゃん。人間なんてみんな自分がいちばん大事で、自分勝手に生きてるんだよ。だから有馬が奉仕の精神なんかじゃなく、自分の為にやってるって言ったとしても、軽蔑なんてしないでしょ」
ああ、同じなんだなって、みんな思うだけだ。


