自分のセリフをひとの口から聞かされると、あまりのひどさに顔をしかめたくなった。
わたしは一体何様だ。
思っていても、普通はそんなことを直接相手に言ったりしない。
でも、どうしてか有馬には言ってしまう。
我慢できずにぶつけてしまう。
有馬にだけは、無関心を貫けないのだ。
「あと偽善者とも言っていたね」
「それは、まあ……。ちょっと言い方悪かったなって反省してる。ごめん」
ぼそぼそと謝るわたしに、有馬は少し驚いたように眉を跳ね上げたあと、困ったように微笑んだ。
調子が狂うと言いたげなその表情に、少しムッとしてしまう。
「……大崎さんて、意外と素直だよね。俺も嫌なことけっこう言った自覚あるし、おあいこだよ」
「あの……さっきから、意外とって言い過ぎじゃない? わたしのことなんだと思ってたの?」
「大崎さんだけじゃなくてね。僕はあまり相手のことをよく知ろうとはしていないんだ。だから最初のイメージのままあまり変わらずいることが多いんだけど……。君はなんていうか、見て見ぬふりができない何かがあるね」


