わたしの言いたいことがわかったのか、有馬は肩をすくめてなんてことないように答えた。
「俺はいつだって、自分のことしか考えていないよ。全部自分のためにやってるんだ。俺はね、大崎さん。だらだら生きてる君よりもずっと、自分勝手で傲慢な人間なんだよ」
「意味が……わからない、けど」
ボランティア部の聖人が自分勝手で傲慢。
わたしも最初、そんなイメージを押し付けた。
純粋な善意なんてあるはずない。
そこには必ず自分の利に繋がるような、思惑があるはずだ。
ボランティア部の聖人、有馬夕星は偽善者にちがいない、と。
「大崎さんて、意外と鋭いんだなって思ってた」
「わたしが鋭い? ……どこが?」
「商店街のボランティアの時、言ってただろ。こんなボランティア意味ないってわかってるんだろって。本当に商店街のことを考えるなら、こんな無意味なことしてる場合じゃない。わかっているくせにやってるのは、商店街のことなんてこれっぽっちも考えてないからだって」
「……わたし、そんな言い方したっけ?」


