明日死ぬ僕と100年後の君


「言ってるじゃん。有馬がわたしを嫌いなのって、そういうことでしょ?」

「僕は……」

「まあ、いいけど。別に責めてるんじゃないし。でも、有馬にも本当はわかったんじゃないの? 隼人くんの気持ち」


大切に愛されていると思っていた有馬も、家族をいっぺんに亡くしている。

むしろわたしよりも、有馬の方が隼人くんの喪失を理解できるんじゃないだろうか。



「……もしかして、柳瀬に何か聞いた?」


有馬は横目でじっとわたしを見つめ、そう聞いてきた。

ぎくりとして、不自然にならないようゆっくりと視線をそらす。



「何かって?」

「聞いたんだね。あいつもお節介だなあ……」


歩調は変えないまま、有馬はあきれるような、笑うような声で呟いた。


心の中で、柳瀬くんに「ごめん」と手を合わせる。

秘密だと約束したのに、あっさりと有馬に気付かれてしまった。


嘘や演技が得意だとは思っていなかったけど、ここまで大根だとは自分でもがっかりだ。