でも彼女に同情する気持ちはちっともわかず、それはきっとわたしが冷たい人間だからなんだろうと思った。
わたしは自分のこと以外、他人のことは思いやれないひどい奴だ。
隼人くんのことは、なんとなく近いものを感じたから言っているだけで、本質的な部分では何ひとつ正しく理解はしてあげられない。
わたしは、わたしたちは、とても孤独だ。
共感なんてきっと、勘ちがいや思い込みでしかない。
「……うん。久保さんは悪くないんだろうね」
だったら悪いのは誰だろう。
誰でもないなら、なにが悪いんだろう。
どうすればよかったんだろう。
みんなただ、普通に幸せになりたいだけなのに。
ただ生きる。それさえもままならない。
傷つき落ち込む久保さんを慰めることもせず、わたしは彼女に背を向けて、隼人くんを追いかけた。


