明日死ぬ僕と100年後の君


「飯塚先生から話は聞いてるよ。初ペナルティーの大崎さんだよね。大崎……ええと」

「いくる」

「大崎いくるさんね。僕は部長の有馬夕星です。よろしく」


親しげに差し出された手を反射的に握りそうになって、途中で手を引っ込める。

初対面の人間と、当たり前のように握手をする習慣はわたしにはない。


気を悪くしたかなと思ったけれど、聖人が気にした様子もなく手を下ろしたことにほっとした。



「どうも。ええと、それより初ペナルティって……?」

「ああ。遅刻や課題忘れ、サボりなんかのペナルティーとして奉仕活動がよく課せられるんだよ。それ聞いてここに来たんじゃないの?」


聖人の説明に唖然とする。

そんな話、いまはじめて聞いた。

飯塚先生は、わたしがサボると思ってわざと話さなかったんだ。きっとそうだ。


さすが担任。こそこそ煙草を吸う不良教師でも、受け持つ生徒のことはよく見ているらしい。

ここは感心するべきだろうか、あきれるべきだろうか。