子どもが集まるとこんなに賑やかなのか、と感心してしまうほどに騒がしい。

柳瀬くんが子どもをなめてかかると痛い目見るぞと脅していたことを思い出し、なるほど確かになとひとり納得した。



「まあね。つまんないよね宿題なんて。楽しい宿題なんて出たことないもんなあ」

「ねーちゃんコーコーセーだろ? コーコーセーも宿題あんの?」

「あるある。むしろ高校の宿題の方がずっと多いし難しいよ。チョーつまんない。だからわたしもよくやらないで忘れたふりしてるよ」


褒められたことではないとわかっているけれど、事実なのでそう言えば、隼人くんはニヤニヤと笑って紙の剣を肩に担いだ。


「じゃあ俺とおんなじじゃん」

「おんなじだねぇ」

「よし! じゃあねーちゃんも仲間にいれてやるよ! 戦いごっこしようぜ!」


なんと。宿題をやるよう促すつもりが、仲間として認められてしまった。

落ちていた別の紙の剣を手渡された瞬間、一斉に子どもたちに襲いかかられ飛びのく。