明日死ぬ僕と100年後の君


「わたしじゃなくて、有馬がわたしのことを嫌いなんだよ」

「有馬が大崎さんを? なんでそう思うんだ?」

「思うっていうか、そう言われたから。大嫌いだって」

「はあ? 有馬がそう言ったのか?」



柳瀬くんは大げさなくらい、目を見開いて驚いていた。


そうだよなあ、驚くよなあと、わたしも言われた時の気持ちを思い出す。

まさか聖人と呼ばれる人に、大嫌いだなんて言われるなんて、想像もしていなかった。


あの時の衝撃はいまも忘れられず、多少の痛みとともにはっきりと覚えている。



「なんでそんな話に?」

「わかんない。ペナルティでボランティアすることになって、有馬に会いに行った時なんだけど。初対面だったのに、突然言われたんだよね。特にわたしが有馬になにかしたわけじゃないから、わたしも理由はわかんないんだけど……」

「そうか。有馬が……」


柳瀬くんの切れ長の目が、じっとこっちをうかがうように見つめてくる。