昼食を食べてボランティア部をあとにする。
久保さんは先に教室に戻っていて、有馬は顧問に用があると、部室前でわかれた。
有馬が目の前からいなくなるとほっとした。
けれど同時に、去って行く背中から目を離せない自分に気付いてしまい、気が滅入る。
今日も聞けなかった。
3日前、商店街で見たあの光景について。
あの光る玉はなんだったのかと。
飴玉なんかじゃなかった。
だってわたしの知っている飴玉はぼんやり光ったりはしないし、宙に浮いたりもしない。
ましてやおじさんの胸の中から飛び出してなんか絶対しない。
有馬は嘘をついた。
わたしが光る玉が見えたと思っていなかったからだ、きっと。
玉を出したおじさんは、自分からそんなものが出てきてるなんて気づいた様子はなかった。
たぶん見えていなかったんだ。
あれは普通の人には見えないものなんだと思う。
じゃあ、それが見える有馬って、なに?


