…ふぅ、なんだか一瞬だけ緊張したな。
グラスに手をかけ、さっきよりもゆっくり、味わって飲んだ。
『仲良さそうね、ふたり。』
せっかくなので、聞いてみた。
友人が話し始める。
『そうだねぇ、中1で同じクラスだったんだけど、部活も同じ野球でさ。それで仲良くなって。
高校も一緒で、高校を卒業してからは、あんまり会わなかった時期もあったけど…
俺が、ここで働くようになってからは、ほんとよく来てくれるから、昔よりよく話すんだよ。』
昔を思い出しながら話してくれる友人の目が、なんだかキラキラして、二人はほんとにいい友人関係なんだな、と思って、少し羨ましかった。
『ふ~ん。そうなんだ。いいね、そういうの。』
『ユキだって、いるだろ?』
『親友?』
『うん。そう呼べるやつ。』
『そりゃあ、まあね…いるよ。』
