イケメン御曹司は一途な溺愛王子でした~愛の重さはヘビー級?!~

玲一さんに呼ばれ、ソファーに行き傍に座る。

「ここで、座ってて下さいね?」

玲一さんはパタパタとリビングを出てすぐに戻ってきた。
その手にはドライヤーがある。

「さ、莉々花は僕の前に座ってて下さいね?」

ドライヤーのコンセントを指してソファーに戻ってきて、私を自分の足の間に座らせたのだ。
私も160はあるのだが、それより20センチは大きく180ある玲一さんと座ればスッポリ収まってしまう。

こんなに異性に接近したのは初めてで、体が強ばったものの、玲一さんの指が優しく私の髪を梳きながらドライヤーを当てて乾かしてくれる。

それが心地よくて、段々と瞼が重くなってきた。
怪我とその経緯による精神的な疲労もあってか、昼間にも寝ていたのに、私の体はまだまだ休みたいみたい。

「莉々花?やっぱり疲れているんですね」

ドライヤーが止まったけれど、まだ私の髪を撫でているその手にすっかり預けきってしまっている。

「歯は磨きましたか?」

その問にコクっと、縦に首を振って答える。
お風呂を出て着替えた後、洗面台の所で磨いてきた。
それからリビングに来たのだ。

「それなら大丈夫ですね。無理せず寝てしまいなさい」

私を足の間に座らせていたのに、気付けば私は玲一さんの膝に横座りの体勢にされて、胸に頭を預けてウトウトしていた。