そんな広いリビングには、壁の両サイドにドアがある。
そこに入ってすぐの右手のドアを指していわれた。

「ここが、今日から莉々花の部屋になります。足りないものがあったら言ってくださいね?用意しますから」

そう案内された部屋は、家具は白で統一されてて、カーテンは淡い黄色だった。
落ち着いててかわいい内装に疑問を抱く。

「こんな可愛くて素敵なお部屋を借りてしまっていいんでしょうか?どなたかが、いつも使われているお部屋じゃないんですか?」

整った内装と統一された印象に聞いてしまう。

「実は、いつかを願って僕が莉々花をイメージして用意した部屋なんです。気に入らなければ換えますからね」

そう、すこし気まずそうに言う玲一さん。
うん、何となく、玲一さんは突っ走るタイプと感じてたので驚きはあれど、引くほどの嫌悪感はない。
それに内装の雰囲気はとっても好きな感じで気に入ってしまった。

「可愛くて、気に入りました。このお部屋をお借りしますね?」

私の返事にホッとした表情をした。

「服などの必要なものも、昨日のうちに有坂さんに協力してもらって用意しておきました。確認してくださいね?」

クローゼットに視線を向けて、ものすごいことになってないことを祈りながら開けてみた。