「…決着がついたみたいだね…」
『「!」』
コツ…
そこに現れた影は、白い髪の紳士。
彼の姿を見た私は、はっ!と彼の名を呼ぶ。
「ウサギさん…!」
私と目を合わせない彼は、トレメインに取り込まれたオズを見てわずかにまつげを伏せた。
トレメインは勝ち誇ったように口を開く。
『ずいぶんこの娘に入れ込んでいたみたいだけど、何か企んでいたのかしら?』
すると次の瞬間。
ウサギは、ニヤリと笑って静かに呟いた。
「ええ。まさか、ここまで上手くいくとは思いませんでしたけど。」
『…ふふ。まさか、オズを消すことがあなたの目的だったのかしら?』
トレメインが目を細める。
すると、ウサギはさらりと言葉を続けた。
「いいえ。彼は“消えてなどいませんよ”。」
『…!』
トレメインの薔薇色の瞳が動揺に揺れた。
すると次の瞬間、ウサギの隣に現れたのはチェシャの姿。
少年がローズピンクの瞳を魔力で輝かせると同時に、“私の隣で姿を隠していた青年”がその色を取り戻す。
スゥッ…!!
トレメインの瞳に、紺碧の髪の彼の姿が映った。
『?!オ、オズ…?!!』



