屋上の扉を開ける。 やっぱり冬に近いからか寒くて。 屋上には誰もいなかった。 私はセーターの袖を引っ張ると手と手を擦り合わせる。 寒いなぁと独り言を言いながら貯水タンクの影に腰を下ろした。 空を眺める。 空はどこまでもどこまでも青くて。 高校3年生かぁ。 これからどうすればいいんだろ。 シルバーのブレスレットを外して空に掲げる。