「金宮くん...」 肩で息をしてる金宮くん。 探し回ってくれたのかな。 「大丈夫だった?」 なぜか私をのぞき込む金宮くんと如月くんの姿が重なって。 二人は全然違うのに。 ポロポロと涙が出てきた。 「わ、渡辺さん!?」 何かされた?と焦った声の金宮くん。 「ううん、何でもないの」 行こ。と私は泣き笑顔で金宮くんを振り返った。 こうして高校生活最後の夏祭りを如月くんがいないまんま終えた。