「いや、良いんだ!私こそ、ごめんなさい。そんな綺麗な髪は初めて見たから」 ありふれた黒髪にそこまで感動するのだろうか 少し冷静になって上を見ると、女の子の髪は赤毛だ ──太陽の色、暖かい。 「ところで、見ない顔だけどどこから来たの? あっ!旅人さんかな?」 「……え?」 正直、ここが何なのか、これが本当に夢なのかよくわからないどころか、自分が何なのかさえも怪しい