夢色メルヘン


「……貴方の魔法で私、安心したんです。こんなに感動したこと、なかったので

手品師さんの魔法できっと誰か救われます」


自分でも何を言っているのかわからなかったし、自分で驚いた


「……本当です、か
そう言う貴方にはもっと特別な魔法をかけてあげましょう」



またパチン、と指を鳴らす


「幸せになる魔法です
どうか、笑っていてください」


それは、かかったのかわからない、抽象的な魔法だった。