夢色メルヘン


「ごめんね、いきなり語っちゃって。」


「いえ、そんなに楽しそうに語れるものがあるなんて、羨ましいし、憧れます」


嘘ではなくて、私は空っぽだから誇れるほど好きなものも何にもない


「本当?そう言ってもらえて嬉しいよ
あ、そろそろ回転時間だね」


少し悲しそうな、でもホッとしたような顔を浮かべる


私は最終チェックとして床を掃いた。ソウタさんはジョウロを手にして外へ出た。

ご機嫌そうなソウタさんを見て心なしか自分も笑顔になる