夢色メルヘン


「じゃあ故郷に帰りたくなりますか?」


「たまに、かな。
ってやっぱり君、本当は帰りたいんでしょ?」


二度目は、もう何にも言えなかった

沈黙は肯定だって誰かが言っていたけど。取り繕う強さなんてもうない


幸い、向こうはもう何もいってこなかった。


私もただ、食べ物を口へ運ぶだけ。



──帰りたい?私に、帰る場所何てあるのかな?


「お先に失礼します」と言ってその場を離れた