それでも、お構い無しに裕太は私の腕を引っ張り続ける。

「ねぇ、裕太…どうしたの?怒ったり、急に優しくなったり…変だよ!」

「……変にさせたのは誰だよ。」

「…え?」
裕太の後ろ姿は大きくて、すこし切ない。

ズキッ……!!
右足が急に痛み出した。

「いっ…!」

私の異変に気づいたのか、裕太が振り返った。

「わりぃ…。お前怪我してんだよな…。俺、なんも考えてなかった…。しゃーねー。」

そういうと、裕太は私を肩にかついだ。

ええっ!?!?

「そこの空き教室に入るから少し大人しくしてろ。」