俺は機嫌が悪そうに下を向き、2人に背を向けた。

「あ、まって、祐太!応援ありがとう!すごくね、懐かしくて、優しい声だったよ!」

フォローするように鈴は続けた。

「祐太の声には聞こえなかったけど、あんなに口悪いこと言うの祐太くらいだし…。」

なんだよ、それ…。
そんなの…あいつしかいないじゃん…。

「俺、お前の試合見てねーんだよ。応援って俺以外の誰かだろ。」

これは、君に知ってほしくなかった真実。
俺は君の試合を見てないし、応援もしていない。

俺は冷たく言い離し、保健室のドアを閉めた。