「あ、祐太!」

鈴は俺を見るなり、飛び上がった。

「なに、けがしたのかよ。」

鈴の足にはきれいに包帯が巻いてある。

「うん、すこしね。」

「まぁ、お前はどんくさいもんな。」
なんで、俺はこんな時に優しい言葉が出ないんだよ…。
もっと鈴の怪我を知りたいのに、樹とのことが気になってイライラする。

「えへへ。」
わらっているものの、少し切なそうな顔をしている。