「おい、鈴がどこに行ったか知ってるか?」

俺は鈴と一緒にいる奴に尋ねた。
たしか…なんとかあみ?
鈴が「亜美ちゃん、亜美ちゃん」うるさいから名前だけは知っていた。

「えっと…保健室だと思うけど…。」

俺は彼女が言い終える前に保健室へと早足で向かった。

…最悪だ。
バスケは勝てなんて言っておいて、俺はサッカーの助っ人として急によばれ、鈴の試合を見ることはできなかった。

「あー。何で保健室なんかにいんだよ。」

…怪我?
俺は冷や汗をかきながら保健室の扉の前まで来た。