「りんっ!」

保健室のドアを開けようとした時だった。

「体育祭当日は保健室は外のテントにあるんだよ。」

私を呼んだのは樹君だった。

「その足で移動するのは大変だし、保健室のカギもらっていたよ。」

「わぁっ!ありがとう…!」

樹君はカギを開けると、私を椅子に座らせた。

「これ、試合前にはできてたよね?」
樹君は目つきを鋭くして、私を見つめた。

「えっと…うん。」