「あーやっぱり覚えてないよね。」

少し肩を落とし、しょぼんとする彼…猫のように肩を丸めた。
かわいいとおもってしまった…

「ご、ごめんなさい…」

「あ、ぜんぜん、かなり前だしね。気にしないで」

またまた、ふにゃっと笑う。
……イケメンはずるい。

「誰?りんの知り合い?」

ひょこっと私の横から頭を出したのは幼馴染の祐太。
いやいや、この場合、いきなりでてきた祐太も人のこといえないけどね…
それに、せっかくの入学式なのに感じ悪くしないでよーっ

「俺、神埼樹。前はいっくんとか呼ばれてたんだけど…わかるかな?」