目が覚めると、病院のベッドだった。
滲む視界に一番最初に目に入ったのは白い天井。

ピーピー
規則正しい電子音が耳に残る。

お母さんは泣いて喜んでいた。

……なんで、泣いてるの?
……なんで、私は病院にいるの?

…わかんない…。

それから、お母さんは事故のことを話してくれた。
すぐに、加害者の男性も謝りに来た。
でも、実感がわかない…。

私は事故にあった…?

あれ…左足が硬い…
動かすと激しい痛みが襲った。

「お母さん…私…足が痛い…」
お母さんは泣きながら私を抱きしめた。
…なんで、何も言わないの…?
……おかあさん、何か言ってよ…。