「裕太もすっごくかっこいい!これならみんな惚れちゃうね。」

「別にもてたくもねーよ。」

裕太はそう言って、私の頭を撫でようとしたが、そっと手を引っ込めた。

「あ、ねぇ、裕太!私たちがんばろーね!」
私は話題をそらすように、ステージの方を指さした。


その視線の先には亜美ちゃんと樹くんがいた…。

「え!?」

「あー。あの子たちは私の友達が助っ人で、頼んだ子かな。あれ、鈴ちゃんと知り合い?」

私は小さくうなづいた。
亜美ちゃんはありすの衣装で、樹くんは白いタキシード。

「おい、よけーなもん見るな。今はこの衣装をどれだけ客に覚えてもらえるかだけ考えろよ。」
裕太はそう言って、私の頭を引き寄せた。

「裕太、ありがとう。」

「一応、ミスターコンとミスコンだから、2人が楽しんでくれればいいよ。」

先輩もニコリと笑った。

私は大きくうなづいた。