はっぴーえんど。

自動販売機まで少し距離あるんだよね…。

ぼーっと、歩いていると小さな男の子にぶつかった。
尻もちをつくほどの衝撃ではなかったけれど、男の子は今にも泣き出しそう。

「ごめんね!どこか痛いところある??」

男の子は小さく首を横に振る。
…よかったぁ。

「1人で歩いてると危ないよ。お父さんとお母さんは…?」

またも男の子は首を横に振る。

ま、まさか…迷子!?

「えっと…迷子…かな?」

すると、男の子は首を縦に振った。

「お名前言える?」
こういう時は優しくだよね…!

「にったりょうた…。」
少し舌っ足らずな声。
まだ小学高低学年くらい?

「じゃあ、お姉さんが一緒に探してあげる!だから、元気だして!」