目が覚めると樹くんはいなかった。

「手…あったかかったなぁ…」
少し寂しい…

私はベッドから降りるとリビングに行った。
頭は痛くないし、熱も下がったみたい…。

「あれ、樹くん…」
樹くんはソファに座って寝ていた。
樹くんが寝てる所、初めて見た…

近くで見ると、ほんとに綺麗な顔してる…。
なんで、私なんだろ…。

そっと、樹くんの髪に触ってみた。
わぁ…さらさら…

「寝込みを襲うなんて大胆だね。」

樹くんは私の腕を掴み、微笑む。

「ち、ちが…」

「じょーだん。元気になってよかった。」

ううっ。心臓がぎゅーってなる…