はっぴーえんど。

「もうバイバイなんだね。」
なんだか心臓がモヤモヤする。

「あーっ。」
樹くんは下唇をかみ、下を向いてそのまま私を抱きしめた。

「い、いつき君…!?」
ここ、私の家の前だし、誰かに見られちゃうよ…!

「今更、付き合えたって実感湧いてきた。嬉しすぎて…」

耳元で囁かれる彼の声。

「ねぇ、樹って呼んで。」

樹くんは私から離れるとじっと目を合わせた。