…………あれ?
どんどん速まっていく心拍数に、思わず顔を伏せたのだが
もう一度陸くんを見てみた。
ドキッ
もともと顔の端正がいいというのも
あるかもしれない
けど、ちょうどいい具合に
暗闇の中に光り輝くライトの明かりが陸くんの笑った顔を照らしていて、ずっと見ていると顔が赤くなった。
ピーンポンパーンポーーー
タイミングを見計らってたかのようにアナウンスを告げる音が入り、
気をそちらに向けた。
「 まもなくクラゲの水槽で、プロジェクトマッピングが始まります 」
クラゲがふわふわ浮いてる中に、色とりどりの光が当てられてる風景が頭に浮かぶ
せっかく来たなら見て行きたい。
そう思ったのだが、陸くんの存在を思い出して
どうせ無理すんなとか、なんと言われて行かせてもらえないんだろうなと肩を落とした____
「 はぁ 」
重いため息が陸くんの方から聞こえてくる
何か怒らせることしたっけ。
不安になり、さらに顔を下に向ける
「 ほら 」
「 ……………」
ぬっと手が現れ、反射的に自分の手をその上に乗せる。
グイッ
まさかこうくるとは思っていなかったので、引っ張られた事に驚いた。
「 え、陸くんっ?
_____きゃッ 」
急に立ち上がったもんだから、立ちくらみがして足元がおぼつかない
「 ったく、大丈夫か 」
私の背中に腕を回して、自分の方に引き寄せる陸くん
視線を床に向けて、なるべく陸くんから離れようと身体を後ろに引くのだが
逆に陸くんの腕にもたれるような形になって
意味をなさない行為になる
「 そのまま俺にもたれてろ。
悪いな、無理に移動させて 」
謝った?!
目を見開き、陸くんを上目遣いで見た。

