姉貴は俺のもの



「 学校には行ってねぇよ。

てか、行けるわけがないしな 」


そこまで怖いことに巻き込まれてるってわけッ?


……あ、でもそれもそうか



暴走族に守ってもらってるわけだし。




「 ちなみにあなたは…… 」


いくら顔がいいとは言え、私同様 学校にも行かず

ただ喧嘩だけするような人なら認めない。



私の恋人だって



「 俺?

行ってるに決まってんだろ 」


少しムッとした顔をされ、ごめんなさいと言った。


「 だいたい、あなたってなんだよ。

呼び方が気に入らね 」


「 え?
だって、私あなたの名前が分からないから…… 」


「 陸って知ってんだろ?


空井 陸。 俺の名前だから



簡単に忘れてんじゃねぇーよっ 」



頬を膨らまして、ちょっぴり子供みたいな仕草をする姿に

自然と笑みが溢れる



「 私と歳は一緒なんですか? 」


「 いや、俺の方が一つ下だけど 」


じゃあ敬語使う必要ないじゃん!


心の中で鋭いツッコミを入れた。


私に敬意を払う素振りが見られなかったから、てっきり私の方が年下かと思ってた……


「 何?

もしかして俺の方が年上だと思ってた??


それで言い慣れない敬語を使ってたわけか 」



クスクス笑いながら言い当てられ、

年下と分かった今容赦無く肩を叩いた。