姉貴は俺のもの



しかし______



唇を尖らせながらぽーっと天井を見上げる



「 どうした 考え事か?」



「 うん。


どうやってあの、怖そうだけど優しい不良と出会ったのかなーーっッ!! 」



ビックリしすぎて、心臓が一瞬 止まったかと思った。



いつの間にか横に座っていた人物に、目を見開く



「 怖そうだけど、優しい不良。 な………


あながち間違ってねぇよ 」



「 へ?? 」



「 俺は関東一の暴走族の幹部だ。


向こうにいる人もその幹部 」



ぼ、暴走族???


椅子の上に手をついて、身を後ろに引く



「 何も怖がることはねぇ


俺を病院に行くように指示した人は、総長で

その総長の方針で、普通の暴走族とは違う 」


見た目だけ優しいあの人?


いや、疑いしか持てないんですけど……


「 美奈のことも守ってくれてるんだぞ 」


私?って事でいいんだっけ。




「 守るって、わたし何かヤバいことに巻き込まれてるんですか 」


記憶をなくすほどなんて、よほどの事のはず


出来れば知りたくない。



でも、先生が言うにはなるべく色んなことを教えてもらう方が思い出すらしいし……



それに不良と知り合いとか、一体どういう人生を歩んできたのか興味が湧く



「 まぁ_____な。 」


「 そうだ! わたしのお父さんとお母さんはッ? 」



何も知らないで、心配してるかもしれない


そう思って聞いてみた。


けど陸という人は、眉間にしわを寄せていて
すんなりと答えを返してくれない