悪魔の運動会



直人から告白され、初めてのデートで私たちはプラネタリウムに行った。満点の星空に、私はついうっとり見惚れていたのだが__。


「直人、いびきをかいて寝てるんだもん」


「テスト勉強を夜中までやってたからなぁ」


「私、この人とは無理だと思った」


「全っ然、機嫌が直らなかったよな?」


「当たり前じゃない‼︎思い出すだけで、今でも腹が立つのに」


「い、今でも⁉︎」


「そうよ‼︎これからもずっとずっとずっと許さない‼︎」


そう、許さない。


これからもずっと。


今日で終わりなんかじゃない。明日も明後日も、何度でも言ってやる。ずっとずっとずっと__。


直人の瞳に、憂いが宿った。


でもすぐ空を見上げる。


私も同じように見上げた。


目に胸に記憶に、あの星空を焼きつけるんだ。


それでも「一歩」はやってくる。


グラウンドを半周過ぎ、2人が手を繋いでいられる時間はあと半周。


あえて考えないよう抑え込んでも、否応無しに膨れ上がってくる現実。


そこから気をそらそうと、関係のない話題をする。


直人の冗談に、私は笑った。


もう涙はない。


涙は、流さないと決めたから。


笑った顔でゴールすると、そう決めたから__。